アーチーズ・絶景巡りのクルマ旅 in アメリカ②

アーチーズ国立公園
地球の悠久の歴史を物語る奇跡の絶景群
絶景ハンターとして、グランドサークルの絶景を巡ったクルマ旅。今回はアーチーズ国立公園を訪れた旅行体験について、いつか行って見たいと思っている方へのアドバイスと共にご紹介したいと思います。
グランドサークルとは、アメリカのアリゾナ、ユタ、コロラド、ニューメキシコ州にまたがり、世界遺産、多くの国立公園、世界屈指の絶景スポットがたくさんある地域。グランドキャニオン、アンティロープキャニオン、モニュメントバレー、アーチーズ、セドナなどがあり、パウエル湖を中心にした半径230km内サークルの呼称です。
将来、現地をクルマ旅で絶景を楽しみたいと思っている方のお役に立てれば幸いです。
クルマでアリゾナ州のモニュメントバレーより191号線を北上、さらにユタ州モアブ(Moab)を通過し、”ARCHES NATIONAL PARK→ ”の案内表示看板にしたがって右折するとアーチーズ国立公園の入口ゲート料金所に到着します。ここまでモニュメントバレーより約4時間、ラスベガスからは約7時間かかります。
公園の入場料は、クルマ1台につき$30 (バイクは$25,自転車と徒歩は$15)で7日間有効です。アメリカの国立公園年間パス($80)も有効です。ただし、今後大幅な値上げが検討されていますので、入場料が改定されるかもしれません。
料金所ではアーチーズ国立公園内の地図と観光案内のパンフレットをもらうことができます。この地図で自分の行きたいポイントのトレイルコース、駐車場、トイレ、飲み水場などを把握しておきましょう。
駐車場はすべて無料ですが、人気スポットや長時間のトレイルコースがある駐車場は混雑します。時間に余裕を持って早めに行くことをオススメします。
アーチーズ国立公園は広大で、見どころのビューポイントによりトレイルコースは異なり複数あります。また、ビューポイントにより、登り坂を長時間歩くトレイルコースもあります。できれば旅行前ににArches National Park のサイトで地図とトレイルコースの詳細を調べておくことをオススメします。
なお、公園内には飲食、宿泊の施設はありません。モアブで事前予約したホテルに宿泊し、スーパーマーケットで食料、飲料水を確保して公園内に入ることがオススメです。
アーチーズ国立公園は、地球上最大の自然アーチの密集地帯です。アーチの数は,2,000i以上あると言われています。
また巨大な柱状岩、柱状岩上部の岩が今にも落ちそうなバランスロックと呼ばれる岩が多数あります。それらのユニークな彫刻群に大自然の驚異を感じます。
元々この地域は海でしたが、3億年前に海水が蒸発し、堆積した分厚い岩塩層ができあがりました。岩塩層は不安定で弾力があるため、表面の堆積物の重さによって、変形、液化、移動、隆起、陥没、崩壊を繰り返し、さらに永~い時間の浸食や風化によりユニークなアーチ状、ドーム状、柱状の岩が形成されたのです。しかも現在も常にその変化はつづいているのです。
アーチーズ国立公園の主な絶景ポイント
コートハウス・タワーズ
アーチーズ・シーニック・ドライブの道路を北上すると、スリーゴシップス、オルガン、シープロック、バベルの塔、ザ・グレート・ウォールと呼ばれる巨大な岩が次々に現れてきます。
ザ・オルガンと呼ばれる巨大な屏風状の岩山
バベルの塔。このような見ごたえのある巨大な岩山がたくさんあります。
スリーゴシップは、「噂話をしている3人」とのことですが、なるほど3人が顔を見合わせて何か噂話をしているように見えてきますね。
バランスロック
しばらく北上して行くとコケシのような岩、バランスロックが見えてきます。それは駐車場から近いので徒歩で近くまで行けますが、思ったより大きかったのでビックリです。
「危ない 落ちる!」と言いたくなるような大きな岩が載っている高さ39mの柱状岩。平坦な遊歩道を歩いて1周することができます。
ウィンドウズ・セレクション
バランスロックより少し北上して、“WINDOWS→” の案内表示板を右折します。この道をしばらく進むと道が二つに分かれますが、必ず右へ行ってください。左の道は進入禁止です。つまりここから一方通行になっているのです。
最初にウィンドウズ・トレイルの駐車場へ入ります。ここより遊歩道を通ってトレイル開始ですが、下記の装備が必要です。
- 未舗装で悪路のトレイルコースを歩くのでトレッキングシューズを履く。
- 乾燥しているので、必ず飲料水を持参する。
- 日陰がないので帽子を被る。
- 紫外線が強いので日焼け止め、サングラスは必須。
このコースは、ノース・ウィンドウとサウス・ウィンドウとタレット・アーチがあります。この行程は一周1.6km、所要時間は約45分です。わずかな登り坂はありますが、普通に歩くことができれば、子供から高齢者まで行くことができます。
一旦、駐車場に戻り、ここからダブルアーチに行くこともできますが、クルマをダブルアーチのトレイルコース入口の駐車場へ移動させてから行くこともできます。ダブルアーチ駐車場からですと、比較的平坦な遊歩道を往復800m、徒歩で約20分で行くことができます。
デリケートアーチ
一旦、元のアーチーズ・シーニック・ドライブの道路に戻り、しばらく北上し、”DELICATE ARCH WOLFE RANCH →” の案内表示板を右折します。そこを少し走ると ”← DELICATE ARCH TRAIL PARKING” の案内表示板がありますので、この駐車場に入ります。
人気スポットでトレイルに時間がかかるため、駐車場は混雑します。空きがなければ待つしかありません。道路は駐車禁止です。ここは駐車場が混雑するため時間に余裕を持って来ることをオススメします。
デリケートアーチまでのトレイルコースは、最初は遊歩道がありますが、途中からは道なき道の岩盤を登ることになります。アーチの少し手前辺りは、やや細い道となり片側は断崖絶壁で柵がないので注意が必要です。
トレイルコースは、往復で4.8km、約2時間30分かかります。したがって、ウィンドウズと同様に以下の装備は不可欠です。
- 岩盤を登るので必ずトレッキングシューズを履く。
- 乾燥しているアップダウンコースを往復約2時間半歩くので、必ず飲料水を1人あたり少なくとも2リッター持参する。
- 日陰がないので帽子を被る。
- 紫外線が強いので日焼け止め、サングラスは必須。
- 現地に行く前に日本で、ウォーキングやジョギングなどで足慣らしをしておく。
我々一行が訪れたのが5月下旬でしたので、上記の装備で問題はなかったのですが、季節、天候が変わると上記装備では不十分となります。夏は気温が40度を超えほど暑くなるとの事ですので、飲料水の量も増やす必要があります。冬は雪が降り凍結することもあるとの事ですのでアイゼンと十分な防寒装備が必要と思われます。
デリケートアーチは、ユタ州のシンボルとなっているほど有名な絶景スポットです。なぜこんなに見事なアーチを創ることができたのでしょうか。自然のチカラにはただ驚かされるばかりです。一度はこの大自然が創ったダイナミックなアーチを見ることをオススメします。
まとめ
グランドサークルの中でグランドキャニオンやモニュメントバレーと比べると、日本ではアーチーズ国立公園の知名度はやや低くいように思えます。西海岸エリアから外れ、内陸地でもあり交通の便も良くないので仕方ないのかもしれません。しかし、このアーチーズは、グランドキャニオンやモニュメントバレーとは異なった独特で類を見ない絶景を楽しませてくれます。
園内はあまりにも広大なため、我々一行もすべて見ることができませんでしたが、上記以外にも全長90mもある巨大なランドスケープ・アーチ、迷路のような狭い通路と高い柱状岩のあるファイアリー・ファーネス、デビルズ・ガーデン(悪魔の庭)、ダーク・エンジェル(暗黒天使)など広範囲に渡り多数の絶景スポットがあります。今思えば2~3日滞在して見て回るべきだったと思います。
グランドキャニオンやモニュメントバレーを見たら、もう一足伸ばしてアーチーズを見ることをオススメします。
他のグランドサークルについては、以下のブログを読んでください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
またブログで会いましょう。
このブログは2019年5月のアメリカ旅行時の記事です。